カメラマンが教える絶景&撮影テクニック~新緑まぶしい谷川岳!一ノ倉沢の絶景美を撮る~

谷川岳

群馬県と新潟県を分断するようにそびえる谷川岳は、トマの耳・オキの耳という2つのピークを持ち、登山者を魅了する人気の山。日本百名山でもある谷川岳の群馬県側の谷あいを気軽に散策しながら、日本三大岩壁の一つである一ノ倉沢の絶景などが楽しめるコースを、写真家の高橋智裕さんがご紹介します。

 

写真家
高橋 智裕(たかはし ともひろ)さん

1973年4月生まれ、福島県いわき市出身。現在、長野県上田市在住。JPU 協同組合日本写真家ユニオン理事/JSPA 日本風景写真家協会会員。内閣官房・内閣府主催 伊勢志摩サミットフォトコンテストで優秀賞を受賞し、首相官邸にて表彰を受ける。「写真」は「写心」の気持ちを忘れることなく、自然との共存、自然からの声をテーマに、情景的な風景を求めて全国をまわり、作品作りに尽力している。防災啓発活動をする「防災ジャーナリスト」としての顔も持つ。

高橋 智裕さん

 

息を呑む岩壁絶景の一ノ倉沢

一ノ倉沢に向かう散策コースはアップダウンがあまりないため、登山初心者でも無理なく自然を楽しめるコース。実はこの「一ノ倉沢道路」は、国道291号の一部として指定されています。しかし、歩行者や車両同士の事故を防ぎ、自然環境を保護することを目的に通年の車輌通行規制を行っていて、徒歩でしか進むことはできません(電気バスをのぞく)。

一ノ倉沢には新道と旧道がありますが、今回は旧道を歩きます。歩きやすい散策路ですが、飲料水や暑さ対策・日焼け対策などは忘れずに!

 

谷川岳

谷川岳山岳資料館をスタート地点として一ノ倉沢に向かう散策コースは、ブナのトンネルのような道を進みます。ブナの緑や、幹の太さ、太陽の光、そして、それが生み出すコントラストを楽しみながら歩きましょう。

林の中は思っているよりも暗いので、そのまま撮るとちょっと寂しい感じの写真になってしまいます。大胆に明るめに撮ってみると、爽やかさが伝わる写真になるでしょう。

 

谷川岳

木の間からのぞく太陽を、カメラの絞りを絞って強調しています。また逆光であることを踏まえ、爽やかさを出すため、明るめに補正しました。こうすると、朝の空気感や森の清々しさを感じませんか?

 

谷川岳

上の写真は、新緑のブナ林を奥までクッキリ写るように絞りを絞って、明るさをプラス補正して撮影。

 

谷川岳

林の中は、太陽の光でさまざまな撮影を楽しめます。木漏れ日が1本のブナの木をスポットライトのように照らしていました。スポット測光にして木漏れ日が当たる場所に合わせると、周辺が暗くなり、神々しさを感じる写真に。

 

谷川岳

ブナ林を抜けて一ノ倉沢出合に着くと、「これぞ谷川岳!」という、多くの人が一度は写真などで見たことがある風景が飛び込んできます。

 

谷川岳

一ノ倉沢の岩峰が織りなす圧倒的な光景が目の前に! 人を入れて撮ると、その迫力をより表現できるでしょう。

 

谷川岳
谷川岳

一ノ倉沢散策コース沿いや周辺には、国道遺構である苔むした石垣や土合砂防堰堤(どあいさぼうえんてい)が作り出した「湯吹きの滝」など、自然と人間が創り出した美が点在しています。

 

谷川岳
谷川岳

散策後は少し足をのばして、道の駅ランキングで常に上位に名を連ねる「道の駅 川場田園プラザ」へ。

おすすめのグルメは、「ピッツェリア ラコルト」のピザや、「ミート工房」のハムやソーセージの盛り合わせ「山賊焼」です。お土産にぴったりの商品もたくさんあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

道の駅 川場田園プラザ

住所
群馬県利根郡川場村大字萩室385
アクセス
【電車・バス】JR「沼田」駅より川場循環バス「田園プラザ」下車、徒歩約1分
【車】関越自動車道「沼田」ICより約10分

 

撮影・文/高橋 智裕

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